山を歩くとき、何気なく歩いているかもしれませんが、歩き方を少し意識するだけで身体への負担が変わります。
飽くまでも「自分はこうしている」という話ですが、参考になれば。
歩き出し
歩き出し30分くらいは、意識してゆっくりじっくり歩く。
呼吸と体を山に馴染ませることでトラブルを減らせます。
テン場が埋まることを恐れて始めから飛ばすと大抵バテたり、足に不調が来ます。
登り
脚への負担を減らす工夫を。
高さを避ける。
膝の高さより高い段差の直登を極力避けた方が脚の負担が少なくて済みます。
どうしても脚を上げなければいけない所もありますが、直登ではなく横や後ろに使える段差があることは多いです。
前だけでなく横に歩く視点も持つと幅が広がります。
チョロチョロ歩く。
漫画「岳」にも出てくる表現ですが、一定の歩幅で細かく歩くことで負担を減らせます。
段差を飛ばしたり、大股で歩くとそれだけ筋肉を使うからです。
稜線に出るとワクワクして脚が速まるのは仕方ないですが…
肩をこまめに動かす。
肩はザックのショルダーで常に圧迫されてるので、鬱血しやすいです。
小屋についた頃に、手がむくんで宿帳書くのも一苦労ということがあると思います。
ザックの相性による部分も大きいですが、定期的に肩を動かしたり、腕を組んで位置を変えたり、腰に手を当てて歩いたりするだけで、血流が改善されます。
下り
下りが苦手という人は多い気がします。
腰を引かない。
これ中々難しいかもしれませんが、腰が引けて踵荷重になると後ろ側に滑りやすくなります。
下に向かって傾斜しているところで後ろに体重を引けば、当然グリップは効きづらくなりますし、ふくらはぎ、太腿への負荷も上がります。ザックを背負っているので尚更荷重は後ろに偏ります。
理想は斜度に対して直角に荷重をかけられる状態だと思ってます。
踵ではなく、爪先にポイントを置いて、頭と腰を斜度に対して直角に立てるイメージです。
もちろん急斜面や岩場ではそうもいかないので状況に応じて、となりますが、斜度が緩いところで試してみるといいと思います。
下ろす脚に100%預けない。
脚を置いた石が浮き石だったりした時のリカバリーのために、下ろす側の脚に荷重を100%預けないようにしてます。
気持ち的には「7:3」くらい。
残っている方の脚に30%残すことで、踏みとどまったり、踏み変えたりするのが容易になると思ってます。
下向きの岩を使わない。
下りで脚を置く石や岩は、平らで下向きの物はグリップが効きづらいので避けた方が無難です。
自分に向かって立ち上がっているような、荷重を支えてくれるポイントを選ぶと良いです。
下りは特に目線を2,3歩先に置いてあげると、次の動作に移りやすいです。
踊るように下るのが楽しい。
ポール
因みにポールは使わない人です。ポールに頼ると歩き方が雑になる気がするので。
もちろん脚に不安があったり、疲労軽減に有用なことは間違いないと思います。
北岳で膝が壊れて撤退した時は、ワンポールにとても救われたので、緊急用には常備してます。