山のコト

山のコト Vol.23 北アルプステント泊縦走 裏銀座 後半

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2015年 9月。

裏銀座 3泊4日テント泊縦走 後半。

 

前半はこちら。

山のコト Vol.22 テント泊縦走 裏銀座 前半

この旅の後半は天気が崩れたので、ほとんど写真がない。テキストメインで悪天時の教訓とデポしたロードバイクの顛末について。

 

行程

DAY1

高瀬ダム→烏帽子岳→烏帽子小屋

DAY2

烏帽子小屋→野口五郎岳→水晶小屋→水晶岳→鷲羽岳→三俣山荘→三俣蓮華岳→双六小屋

DAY3

双六小屋→槍ヶ岳山荘→槍ヶ岳→ヒュッテ西岳

DAY4

ヒュッテ西岳→大天井ヒュッテ→燕山荘→中房

3日目

3日目は、西鎌尾根から槍ヶ岳へ。

今日も未明にテントを畳んで、双六小屋から樅沢岳へと登り始める。天気は下り坂。

西鎌尾根

樅沢岳を過ぎた辺りからパラパラと雨が降り始める。槍の穂先はかろうじてまだ見えている。

途中、新穂高方面から来る飛騨沢を、「結構しんどそうだなぁ」と他人事のように眺めていたら、槍ヶ岳山荘直下の登りも普通にしんどかった。

 

槍ヶ岳

槍ヶ岳山荘についた時点では天気はもっていたので、そのまま荷物をデポして槍の穂先へアタック。

時期によっては5時間並ぶとかいうネズミーランドばりの話も聞く槍ヶ岳。天気も悪いせいか幸い並ぶほど人はいなくてスムースにピークへ。

穂先までは楽しい岩場で、最後は梯子があるので難しいことはない。昔はこの梯子もなかったと聞く。

どんよりとした空模様で眺望はよくなかったけど、穂高連峰方面がかろうじて見えた。これも肉眼で見てしまったので行くことになるんだろうな。

 

ヒュッテ西岳

無事に槍の穂先を踏んだので、東鎌尾根を辿って今日の目的地である大天荘へ出発。

槍ヶ岳山荘を出た辺りで雨が降り始めて、すぐに本降りになる。

レインウェアを着ていてもじっとりと内側が濡れる。この時はまだ傘を持つようにしていなかったので、装備全体がしっかりと濡れる。おまけにGORE-TEXのブーツまで浸水している模様。

この辺で心が折れて、大天荘まで行くのを諦めて、手前のヒュッテ西岳に目的地を変更。

受付で幕営の申請を済ませると「テン泊ですか?!」と言われた。確かに…今なら小屋泊にすると思う…。ただこの時は悪天時のテン泊の経験値を積んでおきたかったので、当然誰もいないテント場へ。西岳のテン場も稜線上なので恐らく好天時は最高のロケーション。

悪天時の教訓

ザーザー降りの中とりあえず、設営を終えて幕の中に落ち着くも、装備全体が濡れてるので、幕内も水浸し。雑巾で拭いては絞りの繰り返し。

この時の経験から、床がないフロアレステントを本気で検討することになる。

目的地を変更したことでかなり早い時間に着いてしまったので、濡れてしまった衣類を着干ししながらボーッと過ごす。低体温症になるような気温ではなかったのが幸い。

山では雨に濡れる前提としても、特にテン泊の時は装備が濡れないに越したことはないので、傘を持つことと、保水しないバックパックへの切り替えの必要性を感じた。

4日目

最終日は表銀座を逆走して中房へ下りる行程。

朝になっても雨は降り止まず、生乾きのレインウェアを着込んで、また雨に濡れながらテントを撤収する。ダブルウォールなので撤収にもそこそこ手間がかかるのと、幕体が水分をたっぷり含んで嵩と重量が増す。

ここでも、もっと撤収が楽なテントにしたいなーと強く思う。

下山

大天井ヒュッテを過ぎた辺りから少し雨足が弱まってくる。ひと月前にニコニコしながら歩いた稜線を雨に打たれながら黙々と歩く。

燕山荘で一息入れてから合戦尾根を中房へ下山。

この悪天でもさすがは人気ルートで、ひっきりなしに人とすれ違う。人気のない裏銀座を歩いてきた身なので人の多さに驚きながらも、中房でやっとこ温泉に浸かって生き返る。

ロードバイクで車を回収

温泉で人心地が着いたので、中房からバスで信濃大町へ戻り、デポしてあったロードバイクを回収。七倉までのヒルクライムになるので空身になるために荷物は駅のロッカーにデポする。

ここから七倉まで約17km。大町の街をロードバイクで走り出す。久しぶりの快速移動でテンション上がるも、それは平地でのお話。行きでなんとなく勾配は測っていたけど、3泊4日の縦走直後の脚でヒルクライムは無謀だった…。そういえばヒルクライムすらやったことない…w

葛温泉直後のつづら折れ手前でどうにもペダルを漕げなくなり、リタイア。七倉までは敢えなくバイクを押して向かうことに。いいアイディアだと思ったんだけどなぁ。

最後にデポした荷物を回収しに信濃大町へ戻る。乾き切っていない装備をロッカーにしまったので、特にカメラが湿気で完全に濡れ鼠。防塵防滴仕様なので大事には至らなかったけど。

これにて裏表銀座縦走の冒険はおしまい。

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