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冬場のカメラ | 結露対策と放置時間の実験

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冬になると必要になる結露対策。寒い外で写真を撮った後、暖房の効いた車内や室内にカメラを持ち込むと水滴がびっしり付きますよね。

この結露、カメラには良いことは何もないし、レンズも曇るので出来れば防ぎたいところ。結論から言うと、「暖かい空気に触れないように密封して室温に馴染ませる」んですが、実際にどのくらいの時間放置したらいいのかっていう情報がなかったので、目安となる時間を算出するために実験してみました。

結露

「結露とは?」っていう話はネットにたくさんあるので詳しい話は割愛します。ざっくり原理だけ触れておくと、空気が含むことができる水分の量は温度によって変わる(温度が低い方が含める水分が少ない)ので、暖かい空気が冷たい部分に当たって冷やされ、含みきれなくなった水分が水滴として現れます。寒い日に暖房を焚いていると窓に水滴がついたり、メガネが曇ったりするのも同じですね。

 

なのでポイントは温度差。

場合によってはカメラの内部やレンズ内側にも水滴が付くので故障の遠因にもなりかねません。ただ、筆者はバックカントリースキーをしながら写真や動画を撮っていて、雪にまみれたカメラをバッチリ結露させてまくっています。今のところこれが原因で壊れたことはないので、そんなに神経質にならなくてもいいのかもしれません。

でも結露しないに越したことはないので、防げるなら防ぎたいですよね。

 

結露対策

 

対策としては、「冷えた物体に、暖かい空気が触れないようにして温度を馴染ませる」のが基本です。

具体的には「密封できる袋」に「乾燥剤」を入れて空気を抜きながらカメラを入れて、なるべく温度差が大きくなりすぎない場所に数時間置いておきます。暖かい空気に触れさせないことが大事なので、密封するのは室内に移す前です。

雪が降ってたりするとカメラに既に水分がついてたりするので、袋に入れる前に可能な限り水分は拭き取っておきます。カメラ側の温度を室温に馴染ませるのが目的なのであまり温度差が大きくならないよう、暖房機器の近くなどは避けます。

密封袋のお勧め「ドライサック」

密封袋はジップロックが一般的ですが、カメラが入るような大きなサイズはあまり売ってないし、耐久性も低いので、登山用品のドライサックがお勧めです。

 

筆者は Sea To Summit の「ウルトラシルドライサック」を使ってます。ナイロン製でロールトップ式。マチがあるのでカメラを入れるのにも適しています。サイズが豊富で、超望遠レンズを付けたカメラがそのまま入るサイズもあります。

 

 

 

ミラーレス一眼に対して、「8リットルサイズ」で70−200 F2.8クラス、「13リットルサイズ」で150−600クラスを装着した状態で収納できます。防水性があるので、結露対策だけでなく冬以外の雨対策としても使えます。

 

同じラインナップで「ウルトラシルナノ ドライサック」もありますが、こちらは布地の厚さが薄く耐久性に不安があるので選択肢からは外れます。

乾燥剤

乾燥剤は、カメラから水分を排除する効率を高めるために一緒に袋に入れます。カメラ用品で高性能な乾燥剤が色々出ています。どれを選んでもいいと思いますが、スティック型が馴染みがいいと思います。

 

意外な盲点、レンズキャップ

冬はレンズキャップも結露の原因になります。外したレンズキャップは大抵、ポケットにしまっておくと思いますが、このポケットで暖められたレンズキャップを冷えたレンズに装着するとレンズが結露することがあります。なので、レンズキャップは体温の影響を受けないところにしまっておくのが正解です。

放置時間の実験

上記の結露対策をした状態で、どれくらい時間をおけば温度が馴染んで結露を防げるのかを実際に実験してみました。

30分ほど外(4℃)に放置した状態で、ドライサックにカメラと乾燥剤を入れて、ストーブを炊いた部屋(21℃)に移す。どのくらいの時間で結露しない状態になるかをテスト。

 
  • 2時間で開封 ◯
  • 1時間で開封 ◯

概ね1時間で温度が馴染んで結露しなくなる結果に。ドライサックは中の状態が見えないので、室内に移した時点で多少は結露が発生しているかもしれません。

この結果は湿度と温度差によって大きく変わると思いますが、氷点下の環境からの持ち込みでも3時間あれば結露は防げると思われます。乾燥剤の有無も大きな要因かと。

せっかく対策をしても、温度が馴染み切らないうちに開封してしまっては水の泡なので、一度密封したら我慢して時間をおくことが大事です。

温度差の判別方法

感覚的な目安としては、常温時のカメラの金属部分を触った体感温度を覚えておいて、ドライサックの上から触ってみた時に極端に冷たくなければ、温度が馴染んだと判断できると思います。

出入りを繰り返す場合も

冬の街撮りや登山などで、屋外と室内の出入りを繰り返す場合にもこの方法は有効かと思います。寒い外で撮って休憩のために暖かいカフェなどに入ると当然カメラは結露します。休憩を終えていざ外へ出るとレンズが曇って撮れない、というケースはよくあります。

内外で移動するときは結露対策として常にドライサックに入れておけば、温度差による結露を抑えることができます。このパターンの場合は、冷たい環境で密封して、冷たい環境で開封することになるので放置時間が短くても問題ありません。

ただ、寒い外で撮って、すぐに暖かい室内でも撮る、というのは難しいです。

まとめ

 

結露対策をして、1〜2時間放置というのが基準値になりそうです。湿度や気温差によって結露しなくなる時間は変わってくるので、開封タイミングは触った時の体感温度で判断するのが一番確実かもしれません。

どうしても画像チェックがしたい場合や現像を急ぎたい場合は、室内に持ち込む前にメモリーカードだけ抜いてPCで確認するのがいいと思います。

以上、冬でもガシガシ写真撮る方の参考になれば嬉しいです!では!

 

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